学長に聞く本学の学び

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学長に聞く 未来へつながる本学の学び

どのような想いをもって学ぶのか。
どのような想いを伝え、教育するのか。

学長 室井 廣一

政令指定都市・北九州の中心に位置する「小倉北区キャンパス」
“日本リハビリ発祥の地”「小倉南区キャンパス」

九州栄養福祉大学食物栄養学部と東筑紫短期大学の学生が学ぶ小倉北区キャンパスは、政令都市・北九州市のほぼ中心地、若者の街と言われる下到津の大きなクロスロードにあります。周辺には幼稚園、小学校、中学校、県立高校、国立大学、県立の歯科大、私立大学が建ち並び、若い人の多い街です。キャンパスの前からどの方向にもバスの停留所があり通学に便利なだけでなく、学外実習や就職活動、企業訪問、学外活動等にもとても便利です。敷地内に併設している附属の認定こども園は地下1階を含めて6階建ての大きな園で、食物栄養学科の学生が食育の勉強をしたり、保育学科の学生たちの実践的な学びの場ともなっています。また2019年には、最新の集団給食実習室と食堂、カフェテリアができあがり道を挟んで学園講堂・体育館も完成しました。

九州栄養福祉大学リハビリテーション学部が学ぶ小倉南区キャンパスは、日本で最も古いリハビリテーション養成校のキャンパスということで『日本リハビリの発祥地』とも言われています。そういう伝統のある学部ですので今でも就職などの評価は高く、「看護・医療技術系全国就職率ランキング(東洋経済「本当に強い大学2018・2020)」では全国1番の評価を受けています。

正門のところから上がってくる坂は「真澄(ますみ)坂」と言います。ここを上がって右手に当時東洋一とも言われた九州労災病院のリハビリテーション訓練センターがありまして、現在それが九州栄養福祉大学の日本リハビリ発祥地記念館になっています。日本におけるリハビリ黎明期の重要な資料がたくさん展示されており、一般の方にも公開しています。

小倉南区キャンパスは約2万3千坪の広大なキャンパスなのでグラウンド、テニスコート、実習農園が整備され、駐車場も完備しており自動車通学も可能です。このキャンパスは、足立山の麓にあります。世界に一つしかない足立ち山。足を立たせる山ということですから、名前からしてリハビリを象徴する霊山です。ここには平安京の都造りに尽力した和気清麻呂公が、この地で自分の体を治したという言い伝えがあります。いわばリハビリに成功し、平安京の都造りをして日本の歴史に大きな貢献をしたのです。このような伝説の地に日本政府はリハビリの本拠地・九州労災病院を造ったのかもしれません。つまりリハビリテーション学部のキャンパスは、現代のリハビリ発祥地だけではなく、古代からのリハビリ発祥伝説のあるところなのです。

専門科目や実習でご指導いただいている九州労災病院は、今はここから車で5分ぐらいの所に新築されています。その真ん前に本学の実習センターとしての5号館があり、リハビリテーション学部の皆さんはその校舎でも勉強することになります。5号館はJR下曽根駅から歩いて7~8分ぐらいの距離です。

大学ではたくさんの仲間や先生と出会うことになりますが、本学のキャンパスは大きな教育力を秘めています。机で受ける授業だけが教育ではありません。キャンパス全体が学びの場です。キャンパスが自分の学びのイメージに合うかどうかということも進路選択の一つではないかと思います。

東筑紫短期大学の学び「子育て」「食」「介護」人間生活の基本分野「生活実学」

東筑紫短期大学は「子育て」「食」「介護」という、人間の生活に欠かすことのできない「生活実学」の専門分野を学び、将来的には地域社会に貢献できるプロフェッショナルを育成する専門職業養成短期大学です。

東筑紫短期大学保育学科は創立67年という古い伝統を持ち、1万人を超える卒業生を輩出してきています。北九州エリアの保育園・幼稚園・児童養護施設などで本学科の卒業生が在籍していない園はほとんどないと言っていいほどで、園長や主任などのポストに就いている人も数多くいます。同じキャンパス内の附属認定こども園で1年次から実践的な学びの場を得られることは、学生の成長に大きく影響していると考えています。

また、保育学科で幼稚園教諭二種免許状・保育士資格・介護福祉士の国家試験受験資格(1年間)で3大資格を取得することが出来、これからの人生100年時代を支える人材を育成します。

東筑紫短期大学食物栄養学科も64年という長い歴史を誇ります。半世紀以上にわたって、自分の家庭はもとより、人々の健康づくりや食育に広く貢献できる実践的な栄養士を育成しています。本学科の卒業生は学校(幼稚園)や保育園などの食育指導、病院や施設、ドラッグストアなどでの栄養指導、食品関係の企業など、幅広いステージで活躍しています。また、管理栄養士の国家資格を目指して四年制大学へ編入学する学生もいます。

九州栄養福祉大学と東筑紫短期大学、学校の本質は人々の暮らしに根付き、より豊かな生活に寄与できる人材の育成にあります。本学の学生には各分野の専門的な知識・技術を身につけ、社会を支えていってもらいたいと考えています。

建学の精神にある「四つの心」を胸に秘め、人と社会を支える人材に成長してほしい

少子高齢化傾向に拍車がかかる現在、私たちの生活の基盤を支え得る実践力を有した本物の人材の育成が本学の使命であります。人間生活の本物とは専門分野・技術を学びながらも建学の精神にある「勇気、親和、愛、知性」という4大分野の人間力を身につけた人です。これが本学教育の特徴です。

九州栄養福祉大学・東筑紫短期大学の建学の精神である“筑紫の心”とは、教職員と学生が心をひとつにして勇気・親和・愛・知性の四つの芽を心の畑に種蒔き育てていくことです。進んでやれる元気な心・「勇気」、あらゆるものと親しむ心・「親和」、慈しみ育む優しい心・「愛」、自己の務めを実現するための理性・知性・技術の心・「知性」。この四つの心が自分なりにバランス良く大きく育ち「個性的調和」がとれてくると、真の生命力が宿り本当の夢・目標が見えてきます。そしてその務めを一生懸命に果たして、自分の人生が揺るがない信念を持ってくると、この四つの心はさらに大きくなっていきます。本学の学びは、そういう意味で人格教育と専門的な教科教育が一つになって創られていくものです。本学は、何よりも「心の畑を耕」し本物の人格的生命を養っていく大学ですから、先生方も担当される授業だけではなく行事教育や生活指導などにも積極的に取り組んでいます。学ぶ場は教室のみならず、各種行事、農園、課外活動、交友関係などあらゆる場所にあります。キャンパス全体が先生であり学びの場であります。大きな教育力を秘めた本学で皆さんとともに学ぶ日が来ることを楽しみにしております。